
結納は大きく「関東式」と 「関西式」の二つに分かれます。結納とは、「結んで納める」と言われ字のごとく、新たに家族となる両家が「結」びついたことを祝い、飲食を共にしながら贈り物を「納」め合うことを結納と言います。 結納をすませたら「結婚します」という約束を公にかわしたことになるとされている古くから伝わる儀式です。
結納「関東式」と「関西式」とは何が違うのか?
関東式は男女の立場が同格扱いで、互いに結納品を取りかわします。関西式では結納品は男性から女性に贈るもので、女性からの結納品はないのが一般的。地域によって贈り方や内容が変わるので、出身地のスタイルや違いを確認し、どんな要素を取り入れるか話し合いましよう。
挙式の3〜6ヶ月前に行うのが一般的です。大安、友引、先勝など「六曜 六輝 」にちなんだり、末広がりの8の日にする人もいますが、仲人を立てる場合は予定を伺い、出席者全 員の都合のよい日を調整します。日柄は、本人同士は気にしていなくても、 両親や仲人が気にしている場合もあるので確認しましょう。
会場は、仲人を立てる正式結納の場合は双方の自宅で行いますが、仲人を立てない略式結納の場合は女性宅、ホテル、結婚式場、料亭、レストランなどで行います。事前に双方の親に相談しながら決めましょう。
結納品は9品目が基本。奇数なら簡略化OKです
結納品にはさまざまな種類があり、それぞれに意味があります。長斗、末広など地域によって呼び名も異なり、地域独特の品もありますが、結納品の基本は9品目。簡略化する場合は 5品目、7品目と、いずれも奇数で整えるのがしきたりですので、両家でしっかり話し合って決めましょう。
結納品は、ネットや式場などでセットになって販売されています。ただいた結納品は、しばらくは床の間に飾るものとされていますが、挙式後は記念品として保管するか、処分する 場合は神社などで炊き上げてもらうとよいでしょう。
結納返しの習慣は 地域により異なります。結納金は、かつては着物地や帯を贈ったことから「御帯料」「御帯地料」「小袖料」などとも呼ばれ、50万円、70万円、100万円というように、一番初めの数字がきりのよい奇数にすることが多いようです。
結納金に対する女性からの結納返しは、関東は「御袴料」として結納金の半額、関西では1割というのが一般的。ただ、以前は結納金の金額は、家の格式や裕福さを計る意味合いが強かったのですが、最近は事情が異なり、お金ではなく品物で返すケースも多いようです。
いずれにしても、本人の経済力や今後の出費を考えてあまり無理をせず、両家で事前にしっかり話し合うことが大切です。結納も無理してやる必要もありません。
仲人を立てない略式結納の流れ
身内だけで和やかに行える結納。男性の父親が進行役を最近増えてきているのが、仲人なし
で行う略式結納です。女性宅に両家全員が集まって行うこともありますが、ホテルや結婚式場を利用する場合が最近ではあたりまえです。
そもそも仲人など現在はほぼ立てる事がありませんので仲人式の結納は本当に昔の話となりました。
男性の父親が進行役をつとめるのが一般的ですが、ホテルや結婚式場ではスタッフが進行役になることもあります。略式結納の時間の目安は、結納式が20分、そのあとの会食が2 〜3時間です。結納式では会場に結納品を飾り、口上を述べながら行います。結納式の間は決まったロ上以外はほとんど口にしないのが習わしです。口上を覚えるのが大変な場合
はメモを見ながらでも大丈夫です。服装は準礼装または、略礼装が一般的です。
結納は、改まった婚釣の式。
結納はひと昔前までは、服装も格式高い振り袖などの正礼装で行われていましたが、最近では結納そのものが簡略化される傾向なので、服装の格も準礼装または略礼装が一般的になってきています。 男性はブラックスーツかダークスーツを着用し、女性は和装なら訪問着、
付け下げ、振り袖など。洋装なら肌の露出の少ないワンピースやスーツでフォーマルな装いを心がけます。一番大切なのは、服装の格をそろえることです。本人同士と両親、男性側と女性側の服装の雰囲気が違う……という事態は避けたいものですね・・・後に響きそう。
結納品の基本の9品目まとめ
- 目録(もくろく)
結納品の品目と数を記したもの。
- 長熨斗(ながのし)
のしあわび、あわびの身を干して 伸ばしたもの。
- 金包(きんぼう)
結納金を包んだもの。
- 末広(すえひろ)
純真無垢を表す一対の白い扇。
- 寿留女(するめ)
するめ。「幾久しいご縁」を意味する。
- 友志良賀 (ともしらが)
白い麻糸。「白髮になるまで長生き できるように」の意味
- 子生婦(こんぶ)
昆布。子孫繁栄祈願を意味する。
- 勝男武士 (かつおぶし)
かつお節。たくましい男性の象徴。
- 家内喜多留(やなぎだる)
祝い酒を入れた柳樽。